- 所在地東京都
- 竣工年2016
- 建築面積38.27 m2(11.57坪)
- 延床面積79.43 m2(24.02坪)
- 設計/監理Studio Greencraft 日部 友裕
- 撮影新 良太
この住宅は、多摩エリアの自然のまだ残る住宅街にあり、
夫婦と子供1人のための住まいである。
敷地のあるこのエリアは、南側に向かい斜面となってお
り、建設敷地も道路から約3mの擁壁がそびえ立っていた。
造成されたその区画は、斜面を取り除かれた宅盤として存
在していた。初めてその場所に立った時の、景色の抜けた
感じには爽快さを感じ、その「爽快さ」を住宅内部に引き
込むことを目標として考えた。
防火規制もあり、また予算も限られていたため、その中
で何ができるかを重要視しながら生まれた形状は、擁壁に
より斜面を取り除かれた宅盤も一つの箱と捉え、その上に
住まう箱として在ることを考えた。その箱はシンプルな形
状とし、その中に繋がる「路地的な通路」沿いに各ゾーン
を設けることを考えた。
その「路地的な通路」は、道路から敷地内へ引き込まれ、
階段となり擁壁を昇り、住まいの箱の中へと招かれる。土
間からリビング、そしてワークコーナーから階段へとつなが
り、各階を連続させ屋上へと繋がっていく。
目標とした「爽快さ」のある景色も、この「路地的な通
路」と繋がりを持ち、生活の中にその景色が在ることが特
別でなく、日常として感じられることを願う。それが、そ
の場所に「住まう」ことではないだろうか。
断熱材 現場発泡ウレタンフォーム
内装 ラーチ合板
ビニールクロス
床 杉圧密フローリング
モルタル